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Tuesday 30 November 2010

12月


今日オフィスの前の通りをあるいていたら旧式のダブルデッカーバスが停まってているのを見つけた。このタイプは年々減っている上なかなか見ることの出来ないタイプである。ひさしぶりの友達に逢うようでなんだか嬉しかった。


そうこうしているうちに12月になった。思えばこの一年めちゃくちゃ早かった。〔まだ終わってないけど)歳をとるごとに感じるこの加速度、恐ろしいものがある。。ロンドンはここ2,3日、雪に見舞われている。今日も外は雪が降っている。気温も最高で2度だと天気予報が言っていた。


とはいえクリスマスの季節にはぴったりの空気だ!我が家もクリスマスツリーの飾りつけも終わり、子供達もいつになく嬉しそうだ。自分が子供の頃やはりどことなく、うきうきして嬉しかった思い出がある。僕が子供の頃は、毎年父が庭にあるもみの木を掘り起こして馬鹿でかい鉢〔というのかな?)に植え替えて家の中に持ち込んでいた。僕が覚えている限り生まれてからずっとそうだったし、僕の姉、兄も小さなときから覚えているらしいので、相当昔からやってたんだと思う。記憶にある中では12歳の時のクリスマスが、そのもみの木を家の中に入れる最後だったと思う。年々でかくなりすぎて家の中に入らない大きさに成長した為だ。その後は庭に植えたまま、どんどん成長していった。〔余談だがこの木は僕が高校生くらいになると夜中にこっそり家を抜け出すときに僕の部屋から階下に降りる’はしご’の役目をしてくれた。ベランダからその木に飛び移って庭に降り塀を乗り越え、バイクのエンジンが聞こえないようにバイクを押してあとでエンジンをかけるのである。。。)


またクリスマスの時期といえば、音楽である。物心ついたときからBing CrosbyのWhite Chrismasのアルバムが毎日かかっていた。今でも空で歌が歌えるほど聴いたとおもう。あの音楽と冷たい空気、そしてZIPPOのライターと同じ匂いのするストーブのコンビネーションが僕を夢の世界へと連れて行ってくれた。きっとませた’がき’だったんだろうなあ。。今でもこの時期になるとBing Crosbyを必ず聴くのだが、8歳と4歳の子供達も大好きなようで最近毎日家の中にはBingの声が流れている。場所や、時を越えてもいい音楽とその雰囲気は自分の原点を思い起こさせてくれる。嬉しいことである。


Friday 26 November 2010

France







久しぶりのブログ更新だ。つい先日フランスに仕事で行った。久しぶりのリヨンと、初めてのSt. Etienne〔サンティチエンヌ)である。リヨンは友人もいるし、昔よく行っていた街の一つで、ユネスコの世界文化遺産の街である。人も食事もパリともマルセイユとも違う雰囲気で僕はパリとは違った意味で結構気に入っている。

サンティチェンヌは炭鉱の町から発展した市であり、街も小ぶりでところどころに昔の工業都市的な面影が見受けられる。近年は、市をあげてデザインビエンナーレ〔2年おきの展覧会)を行い、年々出品者も増え、日本企業を含む海外の企業も出品したりしている。街をあげてのお祭り的な要素もあるだろうが、地元の関係者との話しなどでは真剣にデザインやアートなどの振興に力をいれている意気込みが感じられた。僕が滞在していたその週明けにはもう既に初雪が降ったとのことで結構な寒さだったが、街中のスクエアには簡易型の観覧車やメリーゴーラウンドが設置されていた。クリスマスに向けての準備なのだろう。ただ、いつも街中にいる時間は結構夜遅く、結局それらが動いているのを見ることはなかったけど。。ごった返すスクエアの中で観覧車やメリーゴーラウンドとかがきらびやかに動き、その周りのマーケットには人々が所狭しと買い物で歩き回る。。こんな雰囲気がフランスのクリスマス前の雰囲気だ。なんともいえない、冷たい空気の香りがまたいい。

クライアントと一緒にパーティーにも招待していただき、非常に楽しい思いをさせてもらった。パーティーのあと、ホテルに戻ってからまたバーで一杯、、と思いきやバーは元気な〔騒々しい〕若者であふれていた。何でも彼らはプロのフットボール〔サッカー)の選手で勝ち試合から帰ってきたばかりだという。体格も体力も半端ではない彼らも結構飲んでいたうえに、バー自体を占拠していたために、彼らの注がれるまま飲み物を奢ってもらった。別にたかりに来たわけではなく、バーで飲みたかっただけの僕にとっては思いがけない喜びでもあった。

サンティチエンヌのあとはリヨンに移動した。リヨンで友人で、ルノートラックのデザインのトップ、ハーべ ベルトンと一緒に食事をし、そのあとまたのみに出かけた。リヨンでは彼のお陰もあり、夜遅くまで非常に充実した時間が過ごせた。もう1,2泊出来たらなあ、と思ったがロンドンでもやること多く、彼とは 'See you in London!' といって分かれたのである。

今はただ、ルーティーンに戻ってやるべきことをこなしている状態だが、こういった文化のある街に行く事はデザインとしてだけではなく、人間としてもリラックスできていいものである。



Monday 8 November 2010

言語

今日うちのオフィスのメンテナンスをやってくれている人たちと立ち話をした。一人はイラン人、もう一人はポーランド人である。
彼らは実に流暢な英語で話をする。ポーランド人の若者は僕が5年位前にに会ったときは英語がからっきしダメでおぼつかないような感じであったが、今日久しぶりにあったら驚くような変貌振りである。ただ、もっと驚くことに、実は英語以外の言語を2,3、話すことが出来ることである。確かに東ヨーロッパの連中は仕事の多いロンドンにやってくるケースが多い。ここ数年で何十万人というポーランド人が出稼ぎに来ているとも聞く。ただ、彼らはある程度の学歴と仕事の経験を持っており、仕事そのものもかなり丁寧で、安心していられるのも事実だ。そういった技術を生かすために西側に出てきて仕事をすることが目的であって、言語は道具、つまりツールでしかない。一時期の日本人が海外留学で言語を学ぶためだけに来ていた時期があったが、それは大きく間違っていたと言えよう。言葉は目的ではなく、それを使って何が出来るか、が本等の意味でのインターナショナリズムであり、実際ボーダーの近い欧州の国々ではそれが歴史的も頻繁に行なわれていたようだ。英語が出来ると、すごい、と思う日本人もまだいるかもしれない。しかし、英語はコミュニケーションのツールであるということを念頭において中身のある発言が出来てこそ、言葉としての意味を成す。中身はないが英語の発音は旨い、というのでは話にならないし、かえって、周りから馬鹿にされるのは必至である。勿論ネイティブのように流暢に話しをして、かつ話の内容が伴っていないとある程度以上に仕事は出来ないし、尊敬もされない、とみたほうがいい。こちらの地元の新聞を読んで、語彙を増やし、かつラジオなどを聴き、言い回しを勉強して、かつ専門分野を伸ばす。これが今の日本人にとって今後の重要な課題だと思う。勿論英語である必要はない。スペイン語でも、中国語でも、イタリア語でも何でもいい、日本の若者も見聞を広げ、自分の可能性をもっともっと探って、あたって砕けるつもりで頑張って欲しいものだ。

余談だが、今の日本の外交を見ているとまさにそれを強く感じる。へたくそでも良いから国際語としての英語で中身のある発言を対外的に言える人材を待ち望んでいる。今の日本政府はどうなってるのかね。まったく。。。

Sunday 7 November 2010

natural history museum



そういえば、昨日子供達をつれて散歩がてら歩いて'Natural History Museum'恒例の屋外スケートリンクに行った。 http://www.nhm.ac.uk/visit-us/whats-on/ice-rink/index.html

11月5日から1月9日まで期間限定でのオープンなのだが、これが素晴らしく美しい。周りの景色も、音楽も、その雰囲気も、そして何より夕方の冷たい空気がよりいい感じを醸し出しているし、周りには簡易設置のメリーゴーラウンドまでもあり、童話に世界にいるようだ。NYにもロックフェラーセンターにスケートリンクがあり、僕もそこで何度かスケートをしたことがあるが、あれにも負けない美しさだと思う。お陰で今日は足が痛くて閉口した。日本もどこかの歴史的な建物の近くにこういった雰囲気のいいものを毎年冬場の行事のように作るようなシステムがあれば、いいかもしれないと思った。スケートをするしないに関わらず、気持ちの安らぐ場、として活用することが出来るのは非常にメリットのあることだと思う。






冬到来

冬時間が始まり、11月になり、2週目になろうとしている。


英国では5日にGUY FAWKES NIGHT ー(参照:http://en.wikipedia.org/wiki/Guy_Fawkes_Night)というイベントが各地で行なわれ、いたるところで、花火が打ち上げられ、大人から子供までもが盛り上がる。まあ要はお祭りと言うことだが、これはもともと実在したガイ フォークスという人物が謀反物として処刑されたことに由来するのであるが、これもその当時の法律や宗教観念の違いによる社会が下した判断で、善し悪しは不明だと僕は思っている。

ただ、現在に至ってはお祭りーイベントの一つとして認識されているようだ。

こういったお祭り騒ぎが終わると、冬が加速してやってくる。クリスマスに向けての飾りつけなどで通りも賑やかになってくるということもあり、殊に欧州ではいい雰囲気を感じることの出来る季節ではないだろうか。当然仕事も12月になると忙しくなるのではあるが、(師走といわれる日本と同じ)クリスマス前にはパーティーの参加の機会も多いために、仕事がどんなに忙しくても不思議と人々の顔は普通よりかはにこやかに思える。この時期は皆パーティーの準備をするために、12月頭までは街中のブティックには華麗なドレスが所狭し、とディスプレーされ、(特に女性は毎年ドレスを買い換えている人がほとんどのようで)お洒落に気を使う女性達の購買欲をそそるようだ。まあ、そういったお店も稼ぎ時の季節なのだろう。(ちなみに男性のディナージャケット(タキシード)はいつも変わらないので大助かりでもあるー勿論太らないことが条件だが。。。)そしてある程度アルコールで疲れた頃、丁度クリスマスの日になる、という按配だ。クリスマスそのものは家族のものであり、イブの日は教会のミサに夜中に出かけ、当日は家庭で各々過ごす。そのために街中も静かなものである。ちなみに当日は各家庭で七面鳥を丸ごと焼き、グレイビーと一緒に食べ、デザートにクリスマスプディング、というのがこちらの家庭でのクリスマスの過ごし方だ。そして、そうこうしているうちに新年を迎える、という流れになる。僕たちも12月にはいったら、七面鳥をオーダーするようにしているが、この料理も大変なだけにキッチンでのバトルもまた楽し、である。

そういえば、ちょうど2年前のクリスマスイブの日に仕事で東京にいたことがあり、新宿の駅で友人と待ち合わせをしていると、ちょっと一杯引っ掛けた感じのサラリーマンの方々がケーキを買って足早に家路につく姿が見受けられた。’クリスマス=ケーキ’という日本での単純な構図、つまり宗教上の意味がほとんどない日本らしい情景ではあったが、それはそれで、家で待っている子供や奥さん達のために、また彼らの喜ぶ顔を見たいという気持ちがあってこそのケーキなんだろうなあ、、と思った事がある。子供にもは夢を与えられるし、理由はどうあれ素晴らしいことだ。と思う。


Monday 1 November 2010

ハロウィンの子供達

ハロウィンの日。8歳の上の子は骸骨に扮し、4歳の下の子はパンプキンになった。夕方5時にもなるとストリートのあちこちに親子で仮装している人たちを多数発見。僕が仮装するともっと怖くなるのでやめとくからね、と全然言い訳になっていない、、、と自分でも思いながらも子供達が納得している姿が妙に自分自身を複雑な気分にさせる。。。そうこうしているうちに子供達も準備万端。僕も付き添いとしてTRICK or TREATに。

ケンジントンは裕福な家が多いため、とんでもないお金持ちがとんでもない家に住んでいるのも珍しくない。そういったところはハロウィンのためにものすごい飾り付けをしている家も多い。昨今の景気のせいか皆がそうしているわけではないが、通常家の門の前にカボチャのライトアップや骸骨などが飾ってあるところは、子供達のTRICK or TREATを受け入れているところだ。家によってはそこの家主がお化けに扮して子供達を待っている気さくなところもあれば、逆にお手伝いさんに全部をやらせている心のこもっていないところもある。気さくなところでは、子供達は待ち受けている知らないお化けとの出会いとそのやり取りの末もらうTREAT(つまりお菓子をもらう行為)とあげる行為とのやりとりを楽しみにしているのである。いわばお祭りのようなものだ。小さな子供からティーンエイジャーまで様々な’こども’がいるが、皆一様に楽しんでいる平和な風景がそこには存在する。ふと僕が小さなときにお寺の境内から繋がる沿道でやっていた人の波でごったがえす露天の夜店を思い出した。この辺りは親の仕事の都合上様々な国籍の子供達がいる。自分の子供も、勿論そうだが、お菓子をもらって嬉しそうに微笑んでいる子供達を見ているとどこの国の子供達も純粋で本当にかわいいなあ、と思ってしまう’おじさん’になった自分がそこにはいた。