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Sunday 30 October 2011

時計の針を戻すこと

今日、というか正確には昨日の夜中の12時にこちらロンドンは冬時間になった。一時間時計の針を戻すのであるが、毎年この時期になると、半分焦りのきもちもあるからか、’年末が来た’と痛感するのである。歳を重ねるごとに時間のスピードは加速する。あっという間に一年が経つ。光陰矢の如し、とはよく言ったものである。

昨日BBCのサイトを見ていたら、ウェストミンスターにある通称BIG BENの時間を戻す作業の記事があった。通常僕達の生活の中で一時間時間を戻すということは、その分得をした、と思うのが当たり前だが、この作業をしているワーカーの方々は前日の9時から命綱をつけて5時間をかけて針を戻すのだそうだ。BIG BENには4つのフェースがあり、それら全ての時間を戻し、調整するというまことに大層な仕事である。彼らだけが、この’得した一時間’という概念をもてない人たちだ。とその記事に書かれていたが、まさにそのとうりだと思う。

歴史や伝統を守るということは時間と戦う、ということでもある。ただ、このような戦い方を誰が想像しただろうか。ロンドナーだけでなく、BIG BENに恩恵のある人たちも少なくはなかろう。今夜はいつもより早く日が沈んでしまったけど、命がけで作業をしてくれた彼らに’乾杯!’といこう。

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