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Monday 4 October 2010

芸術の秋

久しぶりのブログだ。先週、今週と海外からのビジネスの来客や打ち合わせ、はたまたデザインショーがあったりと目の回る様な忙しい日の連続だった。
ロンドンもこのところもう秋深し、、、と言う雰囲気で、毎朝出勤前に車のフロントガラスに落ちている落ち葉をとる作業から始まり、もうそろそろ夏時間も終わるんだなあ、、と改めて一年の経つ早さに驚くばかりだ。

10日ほど前にロンドンで毎年行なわれる恒例の100%デザインと言うイベントにいったのだが、世の中景気がまだまだ回復してないせいか、出展している企業も年々少なくなっているように思えた。会場の規模も随分小さくなったとは聞いていたが、これほどとは思わなかった。昔に比べ、がっかりするような出展作品も多く、クリエイティブ業界に危機を感じてしまったのは私だけだろうか。。来場者に限らず、出展ブースにも韓国ブースや、中国ブースものもあり、新興国の経済力の強さを垣間見る反面、こいつ一体何しに来たのだろうか、、と言うようなある新興国の来場者もいた。昔、といっても10年以上前、スイスのバーゼルで行なわれる時計のショーにも頻繁に行っていた時のスイスの時計業界の連中が愚痴っていたことを思いだしたのもそのときだ。何でもショーで発表される新製品をカメラでバンバン撮って、その2,3ヵ月後には偽者の時計が世の中に出回っていると言う。製造元、メーカーを探し出してもその会社自体が存在せずに大変だと頭を抱えていた。同じようなことが今でも起こっているようだ。もともとアイデアとか知価といったものに対しての考えすらないような連中も多いと聞くし、そのような国に大国になってもらっては困ると思う。
ショー自体も覇気がなくインパクトにかけていたとはいえ、日本から出展されて頑張っている方たちもいた。私の中で一押しは、熊本の小国と言う阿蘇の小さな町から出展されていた60くらいのご夫婦の家具である。非常に造りもよく、ゲルマン系の連中がしきりに質問をしていたようだ。特にシングルチェアーが見事で、物をあまり欲しがらない私も家におきたい、と思ったほどである。残念ながら今のインテリアとはちょっと雰囲気が違うので、今回は見送ったがそのうちに是非購入したいものである。次回熊本に帰ったら一度工房を訪ねてみようか、と思っている。日本もこういった機会にジャパンブースなるものをだして、もっともっと日本の製品のよさ、工芸の美しさをアピールするくらいの心意気がないとだめだ。そういったものをデザイン振興会ももっと後押しするべきである。そうでないといつまでたっても、孤立したものになってしまう。

この2週間は、忙しい中、色々考えさせられる日々の連続であった。

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